公立高校入試

2022年度「大分県立入試:社会」対策に向けた学習方法

大分県立入試の社会について過去問を参考にして、傾向分析・取り組むべき学習方法をお伝えしていきます。

大分県立入試【社会】過去5年間の出題内容

2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度
大問1地理地理,公民地理地理地理
大問2歴史,公民歴史地理地理地理
大問3公民歴史,公民歴史歴史歴史
大問4地理,歴史,公民地理,歴史歴史歴史歴史
大問5公民公民公民
大問6公民公民公民

過去5年間の受験者平均点は31.72点でした。

各年度の平均点
  • 令和3年度 35.1 点
  • 令和2年度 26.9 点
  • 平成31年度 30.8 点
  • 平成30年度 33.0 点
  • 平成29年度 32.8 点

【社会】大分県立入試の攻略方法

大分県立入試は2020年度以降、大問が4つに集約され、地理・歴史・公民の融合問題となっています。

全体を通して圧倒的な資料&グラフ量

なんといっても最大の特徴は資料・グラフの数がとてつもなく多いことです。

例えば、大問1だけで資料が10個も出されています。この数は公立高校入試において全国トップレベルの数値です。

大量の資料を参考にしなければならない点で、情報処理能力が大きく求められる科目になっています。

世界地理

難易度標準的
時間配分10~12分
目安点数75%以上

世界地理の傾向

・自然地形(山脈・川など)を問う問題はほとんど出されない

・資料&グラフが非常に多く出題される

・近年の世界情勢を問題に盛り込む傾向がある

世界地理の特徴は特に参考資料が多く出される事です。

世界地図はもちろん、グラフや貿易統計の表なども出されます。知識がなくても資料を読み込めばそれだけで解ける問題も多く、情報処理能力が最も求められている大問と言えるでしょう。

逆に、よくありがちな自然地形を答えさせる問題はほとんど出されておりません

また、「ハラール食品(2021年度)」、「フードマイレージ・食料自給率(2020年度)」「ラグビーワールドカップ(2019年度)」などの世界情勢を絡めた問題も話題として提示されています。

世界地理の対策

資料・表を使った問題に慣れておく事が1番です。

用語の見直しなどはあまり得点に直結しません。

とは言え、ふつうの問題集にはなかなか資料・表・グラフの問題はありません。

その代わり他県の過去問には資料・表・グラフがたくさん使われているので、高校入試虎の巻などを使って重点的に学習を進めておきましょう。

日本地理

難易度標準的
時間配分10~12分
目安点数75%以上

日本地理の傾向

「農業」「気候」などに関する統計問題が頻出

資料&グラフを使った問題が多いです。

とりわけ「農業」に関するグラフ問題は3年連続で出されています。「りんごの平均月別価格(2021年)」「ピーマンの月別出荷量(2020年)」「各県の品目別割合(2019年)」など。

先生
先生
また、全国の雨温図の問題も頻出傾向です。

日本地理の対策

教科書に掲載されている表・グラフは一通り目を通しておきましょう。

基本的には標準レベルの問題なので特別な対策は必要ありません。

歴史

難易度標準的
時間配分15分以内
目安点数80%以上

歴史の傾向

・配点が最も高い単元

・「並び替え&時代区分」の問題が頻出

・用語問題も毎回4題ほど出題されており高配点

まずは歴史の問題構成を確認してみましょう。

以下は2021年度の問題です。

用語問題内容説明因果関係記述
該当問題4題2題4題1題
配点8点4点7点2点

全体を通して、「用語」と「出来事の因果関係」を問う問題の配点が高いです。

歴史の対策

「用語」は重要語句の見直し、「因果関係」に関する問題は歴史全体の時代区分・年号暗記をマスターしておけば問題ありません。

近年は記述・資料問題重視の傾向が強まっていますが、用語問題もまだまだ出されます。

油断せずに直前チェックをしておきましょう。

公民

難易度やや難
時間配分13分以内
目安点数75%以上

公民の傾向

・記述問題の配点が高く要注意

公民は記述問題の配点が高く最も差が付くと思われます。

その理由が資料を見て「自分で考えて記述する」自由記述問題が複数出されているからです。

例えば、2021年度であれば、「防災・減災のために行える自助の具体例を書きなさい。」という新傾向の問題も出題されました。

資料を正確に読み取り、丁寧な文章を書く能力が求められます。

先生
先生
単純暗記で乗り切る事が難しくなっています。

公民の対策

公民の記述添削は必ず行いましょう。

資料を正確に読み取り、必要な情報を盛り込みつつ、論理的な文章を書く力が求められます。

問題集の演習では限界があるため、プロに直接自分の書いた記述を添削してもらいましょう。

大分県立入試【社会】に向けて絶対するべき3つのこと

  • 表・グラフなどの資料問題に慣れること
  • 一問一答などで歴史の用語を復習すること
  • 公民を中心とした記述強化

大分県立入試で最も差がつくと思われるのが「表・グラフ」などを活用した資料問題です。

資料問題はふだん目にする事がない上に、問題自体の難易度も絶対的に難しい傾向があります。

歴史が苦手な方は「用語」の見直しは必ずしておいてください。