この記事では、将来公立の難関高校を受験する上で、必ず中学1年生のうちから取り組んでおくべき3つのコトお伝えしたいと思います。
- 公立の最難関・難関高校に将来合格したい
- 現在中学1年生or4月から入学予定
- 中学2年生だが中学1年生の内容に不安がある
中学1年生だからこその強み

中学1年生の圧倒的な強みは「勉強時間に余裕がある」事です。
なぜなら、既習範囲の復習にかける時間が少なくて済むからです。
しかし、中学1年生は中1だけの勉強をしていれば良いのです。
これは公立高校入試を見据える上で圧倒的なアドバンテージです。
ですので、時間的な余裕がある今しかできないことをお伝えしていきます。
中学1年生の内に必ずやるべき3つのこと

中学1年生で力を入れるべきは、間違いなく『国数英の主要3教科』です。
正直、理科・社会は暗記がメインなので、後からどうとでも巻き返しが可能です。
しかし、国数英だけは日々の積み重ねがモノを言う科目です。
中学3年生から頑張ったからと言って、成績の伸びが保証される科目ではないのです。
そういうわけでもありません。
闇雲に勉強するのではなく、国数英の中でも今から言うことを最低限欠かさずにやって頂きたいのです。
国語:厳選された文章を読む習慣づけ(最重要)

中学1年生の内に、『厳選された文章を読む習慣化』は必ずつけておいてください。
何を当たり前のことを…と思うかもしれませんが、ただ読書しろとかそういう話では無いのです。
国語の力を鍛えるために必要なのは、以下の要素が必要です。
- 読解力(文章を読む力)
- 記述力(文章を書く力)
- 知識量(時事・語句・漢字など)
この3つの力を同時に養う方法が、優れた文章を読む事なのです。
優れた文章とは、論理展開が整っている文章のこと。
小説のような文章ではなく、新聞や書店に売っている新書のような本が当てはまります。

論理展開が良い文章を読めば、内容を理解しようとして「読解力」がつきますし、良い文章に慣れるので自然と良い「文章の書き方」が身につきますし、書いてある内容を覚えて「知識」も身につきます。
書店で売られている新書はさすがに難易度が高いので、最もおススメしたいのは、『中学生向けの新聞』です。
例えば読売新聞などは、中学生向け新聞を発行しています。
ただの新聞ではなく、社会で起きている出来事を中学生の視点から、分かりやすく、興味をひかせる工夫を凝らしながら、優れた文章で記してくれています。
国語力が身につくだけでなく、科学に対する関心を持つ様にも作られているので、理科や社会など他の教科を好きになれる効果も期待できます。
英語:英語の先取り学習

いま公立高校入試で最も重要視されている科目が英語です。
文科省の方針で英語は4技能(リスニング・リーディング・スピーキング・ライティング)が重視される傾向が拡大しており、リーディングだけ出来ていればよい時代は終焉を迎えました。
学校や塾の授業だけで対応できるのはせいぜいリーディングぐらいです。
手っ取り早いのは、中学1年生のうちから英会話教室に通わせておくことです。
また、自宅学習も必須で、リーディング重視の学校・塾の宿題とは別に4技能に絞った学習をするべきでしょう。
個人的にはZ会の【Asteria】Z会のオンライン学習などはモロ4技能重視で洗練されていました。
最終的には、英語の力を2年生までに仕上げておくことが理想です。
私の生徒にも、中学3年生の夏時点で、「模試の判定はE判定だが、英語だけはとても出来た生徒」がいました。
彼は英語以外の4教科に全ての勉強時間を費やし、残り数か月で見事にAA判定まで猛追し、志望校合格を勝ち取りました。
このような超効率的な戦い方をできるのは、英語をパーフェクトに仕上げていたからです。
数学:図形問題の優先的取り組み
中学1年生で習う数学は全体的に標準的な難易度です。
しかし、中学3年生でも苦労する子が多い中1単元があります。
それは「平面図形・空間図形」です。
図形は計算力・読解力・思考力など総合的な数学の力が問われ、問題のパターンが豊富です。
また公立高校入試に頻出の「三平方の定理」「相似」「円」を考える上で大前提になるのが『平面図形・空間図形』になります。
ですので、平面図形・空間図形だけは力を入れて取り組む事をおススメします。
「とは言え、もちろん他の単元も重要だから以下の学習は必須だと思います」
- 中1数学の勉強は、基本的に毎日プリント1~2枚程度の演習でOK
- 「平面図形・空間図形」は得意でない限り、テキストを1冊完璧に仕上げ、図形に対する理解力を深めるのが望ましい
毎日のプリント学習は、進研ゼミやくもんのようなもので大丈夫です。
テキストに関しては中学1年生の図形に絞ったものが非常に少ないのですが、個人的にはこちらがおススメです。
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タイトルはそうなっているのですが、中身は意外と中学1年生向けなのです。
そして、読んでみれば分かりますが、中学1年生でも難しく感じると思います。
図形が苦手ならぜひ取り組んでみてください。
逆に中学1年生でそこまで重視しなくて良いこと

今度は逆に、中学1年生の親御さんが気にしがちだが、実はそこまで気にしなくても良い事について話していきます。
模試の結果は気にしなくて良い
中学1年生の成績で気にするべきは、『学校の成績』です。
対外模試の成績を気にする事はありません。
学校のテストで問われているのは、「最近習った事をきちんと覚えているかどうか」です。
一方で対外模試で問われているのは「ランダムに出題した問題に対して、どれほど得点を取れるか」です。
言うまでもなく、学校のテストで点数を取るよりも、模試で得点を取る方が難しいのです。
確かに学校のテストも取れて模試も取れた方が良いのですが、それは難易度が高いです。
特に中1の模試では、中学受験組が学力的に大きなアドバンテージを持っているので、尚のこと優れた判定を取るのが難しくなっています。
しかし、模試を取れるようになるためには、まずは学校のテストを取れるようになっていないといけません。
模試が取れないのは、ただの実力不足です。
実力がつくのは時間がかかるので、仕方ありません。筋肉が付いたからと言って、試合でホームランを打てるのとは限らないのと一緒です。
模試で取れるようになるためには、長い時間が必要になってきます。感覚的には、学校のテストが取れるようになって、最低でも半年はかかるでしょう。
しかし、学校のテストを取れていないという事は、基本的な学習がおろそかになっているという事です。
ですので、まずは定期テストを取れるかどうかを最優先で見ておきましょう。
理科・社会の成績は気にしなくて良い
理科・社会の成績は悪くてもあまり気にしなくて良いです。
前述のとおり、理社は中学3年生からの学習でも巻き返しが可能な科目だからです。
中学1年生で理社を極めても、結局暗記科目なので、反復記憶に時間を取られてしまいます。
中学1年生で見るべきは、「国数英」の3教科の成績スコアです。
逆に総合成績が良くても「理社」で稼いでいるのであれば、健全な成績とは言えません。
もちろん最低限の勉強は必要です。
しかし、国数英が最優先科目である事に間違いはありません。
トップ高校に行くためには部活はせず勉強に集中した方が良いのか
結論から申し上げますと、その必要は全くありません。
正直、部活に入っている子と入っていない子との間で学力差はほとんどありません。
もちろん、部活や習い事をしていない時間を全て勉強時間に費やす事ができれば、学力は伸びるのでしょう。
しかし、現実問題、多感な中学生にそれは不可能です。
色々なことにチャレンジしたい好奇心旺盛な時期なので、部活をやりたがっているのであればさせて構わないと思います。
ただし、中学3年生の夏休み以降も部活が続くのであれば、周りと遅れを取るのは否めません。
注意すべきところは、それぐらいです。
まとめ
以上が、中学1年生の内に取り組むべき高校受験の準備に関するお話でした。
- 国数英主要3教科に取り組む事を最優先
- 中学1年生は時間的な余裕がある
- 模試の成績ではなく学校の成績を重視
中学2年生・3年生になれば普段の学習に追われて、国数英に余裕を持って時間を割けなくなります。
中学1年生の内に着実に取り組んでおきましょう。