今回は『塾に通わなくても県立入試で高得点を取る事は可能なのか』と言うお題についてお話ししたいと思います。
結論から申し上げますと、
理由は単純で公立高校入試は
- 標準的な問題が中心
- 難問がほとんど出題されない
からです。
実際、最後まで塾に通わずにトップ校に合格した子も多く存在しています。
ただし皆が皆、塾に通わなくても公立入試で合格点を取れるとはさすがに申しません。
私が考えるに、塾に通わなくても入試を突破できる条件は3つです。
- 現在塾に通わなくて学校の成績上位20%以内に入っていること
- 自習する習慣があること
- 記述力があること
この3つが揃っていれば、最難関の公立高校でも自学だけで合格する可能性は高いでしょう。
逆を言えば、この中で2つ以上当てはまらないなら塾通いを検討すべきです。
第1の条件:安定して学校の成績上位20%
現在、学校の成績上位20%以内に入っていれば公立トップ高校に合格できる可能性が高いです。
これは単なる憶測ではなく、根拠があります。
例えば宮崎県の例を挙げましょう。2020年度の中学3年生の進学者は宮崎市内で3,103名となっております。
これに対して、宮崎県内公立トップ高校と評される宮崎西高校、宮崎大宮高校を合わせた定員数は720名。
人数 | |
宮崎西(定員) | 360名 |
宮崎大宮(定員) | 360名 |
宮崎市の進学者 | 3,103名 |
これに学区外受験も加わりますが、進学者のおよそ20%は公立トップ高校に進学しているのです。
概ね、他の都道府県についても同様の傾向があります。
にも関わらず独力で合格圏内まで成績を伸ばすことができているのは非常に優れた成果です。
今後、適切なアプローチで得点を伸ばしていけばさらに合格確率は高まるでしょう。
第2の条件:1日1.5時間以上自学する習慣がついている
2つ目は自習習慣がついているかどうかです。
勉強習慣について乱暴に大きく分けると以下の通りになります。
- 普段からコツコツ勉強している
- テスト直前のみ集中して勉強する
- ほとんど勉強をしていない
受験で重要なのは普段から継続して勉強する力です。
テスト範囲は出されるところが決まっているので短時間の勉強でも対応できますが、受験ともなるとそうはいきません。受験は中学内容すべてがテスト範囲です。
ですから、継続して勉強しなければ余程の猛勉強をしない限りは間に合いません。
平日1日1時間~2時間程度していれば問題ないと思います。
部活動やプライベートもあるので、さすがに1日3~4時間のような猛勉強は求めません。
しかし、強制されないと勉強しないで状態であれば早いうちから塾に行き最低限の勉強習慣を付けておく事をおススメします。
ご両親がずっと真横で勉強を見張る事は現実的に不可能なのでしょうがないと思います。
第3の条件:記述力があること
3つ目は記述力があることです。
暗記や問題演習は自習でも行えます。
しかし唯一自学が難しいのは「記述の演習」です。記述は添削が必要なので第3者の専門家がペン入れをしなければなりません。
国語だけでなく社会や理科なども記述がありますし、英作文も記述の一種と言えます。
あまり良い方法ではありません。
例えば現代文を読んで、自分で記述問題を解いたとしてもその記述が合っているかどうかはすごく判別しにくいものです。
もちろん解答はあるのですが、全く同じ答案が書ける子はほとんどいません。微妙に接続詞が違ったり、あるいは別の表現で言い換えてたりするのが当たり前です。
また記述問題によって必要な要素や採点基準も違います。
特に最近の公立高校入試では、国英社理の4教科で記述重視の傾向が高まっています。
記述を軽視する事は公立高校入試において許されません。
記述力が既に備わっていたら学校の先生にチェックしてもらう程度で問題ないかと思いますが、もし自信がないのであれば別に補習する事を考えても良いでしょう。
自習する上で気を付けなければいけないこと
自習で受験勉強に挑む場合は外部模試を定期的に受けるようにしてください。
学校の順位がしっかり取れるに越した事はありませんが、志望校の判定が出るわけではありません。
学校の成績だけを参考にすると「井の中の蛙」状態となってしまいます。
ですので、外部模試にしっかりと挑み実力テストでも志望校判定を担保できているのかを確認するようにしてください。
まとめ
以上が塾に行かなくても公立トップ高校に合格する条件でした。
- 学校順位が上位20%以内に入っていること
- 1日1.5時間以上勉強していること
- 記述力があること
この3つの条件を満たしている人は大いに自学適正があると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。